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【種別】取引(売買)
【別名】アービトラージ取引
【読み】アーニングサプライズ
【英語名】Arbitrage 

価格変動において、同一の性格を持つ2つの商品の間で、割安な方を買い、割高な方を売ることにより、理論上リスクなしに収益を確定させる取引のことをいう。

マーケットの価格が理論価格に近づき、乖離(かいり)がなくなることで、割高・割安な状態が解消された場合に、反対売買を行なうことによって収益化する。

現在、裁定取引が活発に行われているのは、証券の現物市場と先物などの派生証券との間、同一の先物で異なる限月の間での裁定取引である「限月間スプレッド」、異なる先物市場間(例えば、大証とSIMEX)での裁定取引である「市場間スプレッド」などがある。

*日経平均株価と日経平均株価先物との裁定取引の例 [#r287ee1a]
+まず、日経平均株価先物の理論価格を、「現物の日経平均株価」と先物取引満期日までの「金利」と「配当収入」から算出する。

仮に、
現物の日経平均株価・・・15,000円
先物取引満期日までの金利・・・500円
先物取引満期日までの配当収入・・・300円
理論価格は、15,000円+500円−300円=15,200円になる。

次に「現物の日経平均株価」が15,000円のときの「日経平均株価先物」の実際価格を確認する。
この時点で、日経平均株価先物を買いたいという投資家が多ければ、日経平均株価先物の価格は、(1)で算出された理論価格よりも高くなる。
この価格を仮に15,300円とする。

そうすると、ここでは、100円の乖離(かいり)が生じている。これは、裁定取引の機会が生じていることを意味する。

この場合には、「日経平均株価先物」を売ると同時に、先物の金額に対応する現物の日経平均株価の現物株式のバスケットを買うことで、収益を確定させることができる。 

+(1)の取引を開始した後、満期日までの間に、先物が売られ先物価格が割安になった場合や、または、そのような状況にならなくても満期日になり、割安になって反対売買をする。または、満期の場合にはSQで清算をすれば、この取引は実際に収益化する。

SQの指数が15,100円になったとした場合のケースは、以下の通りである。 


||現物(日経平均株価の現物株式のバスケット)|先物(日経平均株価先物)|
|開始時|買い 15,000円|売り建て 15,300円|
|終了時|売り 15,100円|買い戻し  15,100円|
|損益|プラス 100円|プラス 200円|
|>|>|合計損益 プラス 300円|


現物株式のバスケットを売ると同時に、先物を買い戻して裁定取引を終了させた。最終的に、300円の売買益を得ることができた。このうち、500円は金利分であるが、300円の配当金が得られるので、純粋な裁定利益は100円である(300円−500円+300円)。

※現物株式のバスケットの構成銘柄を値段が付かない等の理由で、売ることができなかった場合など、厳密には、日経平均株価と日経平均株価先物の価格が同じ値段にならないこともあります。
 
**コメント [#xef10725]
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