ラグーン号
ラグーン商会の持ち船である魚雷艇。彼らはこれを使って違法な積荷を運ぶのが生業。
魚雷艇とは、魚雷発射管を持ち、高速で走り回って大型艇を撃沈するのが目的の艦艇。
ラグーン号はかなり旧型のエルコ80フィート級PTボートがベースになっている。
ラグーン号の原型であるエルコ80フィート級PTボートは、1200馬力×3軸、合計3600馬力のハイパワーの持ち主である。だが、その艇体は実は全木製だ。
さて困った。1、2話ではハインドの機銃弾をまともに、しかもそれなりの弾数受けなければならない。ここの場面はべらぼうな数の弾着で、それこそ一瞬は火達磨の如くになってもらいたい。だが、木甲板を屁でもなく貫いた12.7ミリ弾はそのまま船底までズブズブと抜け、哀れな海賊魚雷艇はあっという間に海の藻屑となってしまうだろう。
ということで、アニメ版のラグーン号には、小さなこだわりとして、甲板装甲を増加装備させることにした。
なんで水平防御なのかというと、1、2話の状況を思い出して欲しい。海賊船としてのラグーン号は、自艇よりもはるかに高い甲板を持つ大型船に接舷して切り込むのである。仮に敵船から反撃があった場合、その銃弾は艇の舷側ではなく、甲板で受けることになる。とのことから、甲板と操縦席屋根、軽質油槽、機関室上方に鉄鈑を貼り付けた、ということにしてしまった(勝手に)。この辺は話の辻褄だけのことじゃなくて、絵面の上でも甲板材の合わせ目を現実のPTボートとは変えてしまってある。出来得るものなら溶接目まで表現してみたかったものだ。ただ、この"装甲"がホントに鋼鈑なのかどうかには疑問が残り、どうもただの軟鉄鈑なのかもしれない。12.7ミリが抜けなかったのは、結局のところ、射撃角度が浅くてほとんど鉄板で跳弾してしまったからのラッキーに過ぎないのだ。装甲としてはバオのカウンターの方が明らかに上質なのである。
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