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BLOOD-Cとは何だったのか のバックアップソース(No.7)
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- 1 (2011-10-03 (月) 22:09:34)
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- 27 (2011-12-07 (水) 07:54:48)
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- 32 (2012-03-02 (金) 00:46:24)
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- 34 (2012-05-05 (土) 18:23:38)
- 35 (2012-05-06 (日) 12:57:39)
- 36 (2012-05-06 (日) 17:47:11)
- 37 (2012-05-06 (日) 22:57:05)
- 38 (2012-05-12 (土) 01:18:25)
- 39 (2013-05-24 (金) 20:20:47)
- 40 (2014-01-02 (木) 15:57:45)
- 41 (2014-01-04 (土) 06:08:00)
- 42 (2014-04-10 (木) 12:00:40)
- 43 (2020-02-29 (土) 10:01:13)
//BLOOD-Cとは何だったのか **前書き [#xda7b576] 本編製作者の方々とは比べるべくも無いですが、『BLOOD+』『BLOOD-C』の2作品のまとめサイト製作を通じ、番組に向き合う時間が他の視聴者より多少長かった人間として、また、ネットでの動向・評判を継続して見守ってきた人間として、12話が終わった今、総括的な意見を書かせていただきたいと思います。 この作品を熱烈に愛していらっしゃる方、および、製作に携わっていらっしゃった方々には恐らく大変不躾な内容になることをご容赦いただければと思います。「ファンサイト」の管理人として、またいいオトナとしては「わりと最低な行為」をしていることは自覚しております。あらかじめお詫びの言葉を言わせてください。ごめんなさい。(文責:fukuieyume=本サイト管理人) **始まりは「ラスヴァン」(2000年) [#pd1458f0] Production I.Gが有名になるきっかけになった記念碑的作品『BLOOD THE LAST VAMPIRE』(2000年)。 話の筋立てだけ見ると「無愛想でクソ強い謎の少女が等身大サイズの怪物を制服姿のまま日本刀で斬りまくる」という、身もフタもない感じなのですが、 -小夜のキャラクター造形が新鮮だった(萌えを排したタラコ唇の顔(寺田克也デザイン)、英語で会話し、年上のアメリカ人諜報員たちよりも老成しているという男前さ) -終始英語で繰り広げられる会話(日本語字幕が出る) -細部まで綿密に描き込まれたリアルな人物と背景 -音響・音楽・色彩設計等による不穏な雰囲気作りの絶妙さ -物語に最後まで一定の緊迫感を持たせ続けた脚本・演出の良さ などなど、これまでの「いわゆる日本のアニメ」のイメージを良い意味で覆す、洋画ホラー的テイストを大々的に取り入れたのが最大の成功要因と思われます。なおこの作品は海外でも高く評価され、I.Gの名を一挙に世間に知らしめました。また、I.G自体が単独著作権を持つ、初の作品となりました。 **土6のTVシリーズ『BLOOD+』第1話の衝撃(2005年) [#vab7b6fa] 実験的すぎて一作で終わると思われていた『BLOOD』がTVシリーズ化されるという話が舞い込んできたのは2005年。しかも放映時間は18:00で全4クールと聞いて誰もが驚きました。あんな「スタイリッシュだけどグロ欝な話」をなんでそんな時間帯にそんな長尺で…?しかもスタッフほぼ総入れ替えだと…?ラスヴァンのファンたちは不安と期待の入り混じった気持ちで放映開始に臨んだことと思います。 そしてそんな多くのファンの期待を背負って始まった『BLOOD+』の[[第1話>http://www.nicovideo.jp/watch/1308669381?via=thumb_watch]]アバンはなんと!ベトナム戦争下での狂戦士化した黒小夜の、翼手も人間も区別しない『血みどろ・大・虐・殺★』でした。夜6時に家族と一緒に夕食を食べながら見ていたお子さんたちにはトラウマになったことでしょう。胸が痛くなります。I.GとMBSはいったい何を考えてこのシーンを冒頭に持ってきたんでしょう。頭が痛くなります。 ただこの瞬間、『ラスヴァン』ファンの期待値はMAXまで上がったことは間違いありません。「俺たちのI.Gはタブーに挑戦してくれる!きっと土6なんていう時間帯でも硬派なストーリー展開をしてくれるに違いない!」と。 この期待はほどなく裏切られることになるのですが、序盤のインパクトを引きずって最終話までつきあってしまった『ラスヴァン』ファンも当時かなりの数いたのではないでしょうか。 ただ、至極まっとうな反論として「いや、こんなのずっと続けてたら視聴者から抗議が来て打ち切りだよ!」という声もありました。この思いは製作側も当然感じていたようで、『BLOOD+』は第2話以降「ややグロながらも比較的ソフトな路線」を歩み始めます。 **迷い続ける主人公「二代目小夜」 [#u5d8767b] さて、タラコ唇こそ先代を踏襲した『BLOOD+』版の小夜ですが、内面は初代とまったく異なり、「戦いたくない病」に序盤から終盤まで冒され続けることになります。 二代目小夜は「あたし戦えない」→「小夜、戦って」→(何かふっきれる)→「うん、わたしもう迷わない」→(何かショックな新事実発覚)→「やっぱりあたし戦えない」のループを一年間延々繰り返します。 普通の視聴者ならあきれて愛想を尽かすところですが、この小夜、なんと「低血圧で会社や学校に行きたくない女子」の「あたしと似てるかも」といった共感を意図せず得てしまいます。また、ディーヴァやそのシュヴァリエなどの豪華な敵役を始め、周囲のキャラがみんな立っていて、しかもたいがい小夜LOVEだったため、視聴者女子が小夜に感情移入することでプチハーレム気分を味わえたことも人気につながりました。「全てを手放しでは褒められないけどなんか好き」という独特のコアなファン層の人気を集め、視聴率的にはあまり振るわなかったものの、打ち切りも無く4クールを走りきります。また、DVDや解説本、コミカライズ版の売り上げもそこそこ良かったようです。 『BLOOD+』の良かった点を上げると、以下のようになるでしょうか。 -小夜はウジウジしてたけど、基本どこにでもいるような「普通に素直な良い子」であり、感情移入しやすかった。 -脇キャラ含め「本当に悪い奴」はいなかったし、それぞれの行動原理にも無理が少なかった。 また、外見・性格ともに個性的で魅力的なキャラが多かったので、それぞれのキャラに一定のファンがついた。 -ストーリー的にはループが多い上(4クールは長すぎた)、途中でダレる部分もあったが、解かれるべき謎に対しては徐々に明らかになっていった。 未回収の伏線もほとんど無かったので視聴者的にはすっきりした。 -世界中を回る、「ロードムービー」「旅番組」的な面白さもあった。各国の風景や食べ物(本当に美味しそうだった)も丁寧に描かれ、小夜ら一行と共に旅をしている気分が味わえた。 -雑魚敵である翼手にはある種の恐怖感があり、襲撃シーンなども「笑いに転化」されることの無いよう真面目に演出されていた。 **パチンコ業界への進出(2009年) [#y2810a4b] 2009年07月、タイヨーエレックよりパチンコ新機種「CR BLOOD+」シリーズが発表になり、10月から全国のパチンコ店に並び始めます。この機種はストーリー性もあいまって結構な人気機種となり、I.Gの単独著作権保有の作品だったことから、I.Gに多大な収入をもたらします。このあたりから「オリジナルをやると儲かる」という思想がI.G内部に徐々に芽生え始めたことは想像に難くありません。 パチンコのヒットが確定した2010年くらいから、新たなBLOODシリーズの企画模索が(恐らくパチンコ化も念頭に置いて)始まることになります。(TVシリーズはたいてい開始1年前くらいから企画スタートするそうなので、タイミングとしてのつじつまは合います。) (この項続きます。徐々に更新される予定です。)