HGUC クロスボーンガンダムX1

187　XM-X1　クロスボーンガンダムX1　　2014年11月14日発売　本体価格1800円

シリーズ：1/144 HGUCシリーズ
　(186 ZII（ゼッツー） ←?　→ 188 Vダッシュガンダム?)

総合◎　プロポーション○　関節◎　色分け△　ギミック○　武器○

（レビュー投稿日：2015/08/17）

総評　◎

MG版の発売から実に8年、クロスボーンガンダム魔王のリデコキットとして、ようやく発売された。

バスターガン以外に目立つ合わせ目はないが、設定画にないモールドで合わせ目を処理しているので、原作設定よりはMGのHG化といった感じ。
ただ、モールドは他のUC系のキットと比較すると特にうるさいわけではない。
どうしても気になる人は頭部やふくらはぎなどのモールドを消すとよいだろう。

クロスボーンガンダム魔王との大きな違いは以下のとおり。

• ドクロが胸部ではなく頭部にある
• バックパックのアームがない
• クロスボーンガン＆ソードがない
• メインスラスターの構造が細かい
• 前腕のビームエフェクトが豊富

プロポーション　○

原作に比べると少しヒザ下が長く前腕も細いが、腰が細すぎるとか手足が長すぎるということもなく、見事に小型MSとしてバランスがとれている。

難点は二つ。
まず、胸にエンブレムのモールドがなくシールだけである点。より小さい額のドクロが再現されているので、胸のエンブレムもほしかったところ。
もう一つは、最大の特徴であるメインスラスターが原作と違ってMG版同様のver.ka仕様である点。先端が小さくまとまっているため、原作の大出力スラスターとしての迫力に欠ける。
原作のスラスターは造型が単純なので、腕に自信があれば改修は難しくないだろう。

コアファイターも若干細めだが、下部のパネルがない以外は特に問題なし。
こちらも気になる人はプラ板で自作するとよいだろう。

関節　◎

ポリキャップはオールガンダムプロジェクト(AGP)共通のPC-002。
ビルドファイターズからのリデコのため関節部は柔らかいPS素材で、ヒジやヒザの二重関節を含め、可動範囲は良好。
肩アーマーは肩軸と一体成型だが、肩にサイドアーマーがないので可動は制限されない。

基本的な可動範囲は上記のとおりクロスボーンガンダム魔王と同じだが、メインスラスターはボールジョイントなのでこちらのほうがよく動く。
また、メインスラスターのノズルも角度を変えられる。

色分け　△

シールとパーツである程度は色分けされているが、コアファイターはシールによる補完もなし。
MS本体に足りないのは頭部の赤ライン、腰の紺、メインスラスター細部とビームサーベル、肩の黄色、アンクルガードと足の甲、ふくらはぎ、足首の関節の黒、胸部の白、肩のフックとかなり多い。
武器も色がまったく入っていない。
スミ入れついでに少し色を足してやるとより見栄えがするだろう。

コアファイターは機首の紺、キャノピーの黒、ダクトの黄色が必要。
造型は良いしMS本体と同じ色なので、本体のついでに塗るのも良し。
ただ、コアファイターを飾るにはMS本体からメインスラスターを外す必要があるので、コアファイターを飾らない人は塗装する必要はないかもしれない。

……と、ここまではパチ組みの話で、全塗装しようとすると途端に難易度が跳ね上がる。
パーツ分割が甘いため、塗装部分が多い上に15m級MSなのでとても細かい。腰のハードポイントは難易度の高い丸抜きの塗装。肩は合わせ目を消そうとするとマスキング地獄になる。頭部が驚きの小ささのため、赤ラインや顔の塗装がかなりキツイ。
さらには可動部のクリアランスがなく、パーツを削り込まないといけない箇所がある。
バックパック(コアファイター)の機械部分も造形がはっきりせず、塗装させる気がないような作りである。
難点を挙げればキリはないのだが、全塗装すると、すばらしく映えることも併記しておく。

ギミック　○

いずれも差し替えになるが、以下のとおりギミックは豊富。

• 足裏のヒートダガー展開
• ビームシールドとブランドマーカーの基部の変形
• コアファイター
• フェイスオープン
• ビームザンバーとバスターガンの合体
  ふくらはぎのヒートダガー、肩へのビームサーベルの収納ギミックは省略されている。

なお、以下の武装はプレミアムバンダイ限定のX1改?(税別2000円)にしか付属しない。

• シザーアンカー
  リード線で自由度が高いが、リード線を巻いた状態でも基部が露出してしまっている。
• スクリューウェッブ
  こちらもリード線で自由度が高いが、ウェッブを取り出した状態のリアアーマーが付属しない。
• アンチビームコーティング(ABC)マント
  ビニール素材で、原作の布っぽい柔らかさがない。

いずれも残念な点が目立つうえ、シザーアンカーは設定上X1改に存在しない武装なので、X1に付属してほしかったところである。

武器・付属品　○

• 銃持ち手(左右)
• 手首の角度付き銃持ち手(右)
• 握り手(左右)
• フェイスオープン差分
• コアファイター
  スラスターは本体と差し替え。
• ザンバスター(バスターガン、ビームザンバー)
• ビームシールド
• ブランドマーカー×2
• ビームサーベル×2
• ヒートダガー×2
• ヒートダガーの刃(足裏用)×2

標準装備のシザーアンカーが付いていないため、評価は○としました。
（ABCマントは他のMSも使っていた共通装備なので評価に含めていません）

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