1/144 HGFA ガンダムW(EW)シリーズ
1/144 HGFA(High Grade Fighting Action)シリーズのページ。
『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』に登場する機体を1/144でキット化したシリーズ。
本作品は1997年1月〜7月にかけてOVAが発売され、1998年8月にはOVAを再編集した劇場版も公開された。
キットは1998年4月〜5月に発売された。2012年11月現在におけるEW版の1/144キットはこのシリーズのみ。
なお、総合評価の○×はあくまでキット発売時点を基準とした評価であるので購入時には注意。
参照:評価基準(HGUC)
No. | 形式番号 | 機体名称 | 総合 | 発売年月 | 税抜価格 |
001 | XXXG-00W0 | ウイングガンダムゼロカスタム | ◎ | 1998.04 | 1000円 |
002 | OZ-00MS2B | トールギスIII | △ | 1998.04 | 700円 |
003 | XXXG-00H2 | ガンダムヘビーアームズカスタム | ○ | 1998.04 | 800円 |
004 | MMS-01 | サーペントカスタム | △ | 1998.04 | 800円 |
005 | XXXG-01D2 | ガンダムデスサイズヘルカスタム | △ | 1998.05 | 1000円 |
006 | XXXG-00S2 | ガンダムナタク | ◎ | 1998.05 | 1000円 |
007 | XXXG-01SR2 | ガンダムサンドロックカスタム? | 未 | 1998.05 | 800円 |
総評 †
キットの仕様は平成ガンダム3部作(G、W、X)の1/144キットと基本的に同等で、HGUCと比較すると時代を感じさせる。だがプロポーション取りや関節部などは非常に意欲的で、この当時の1/144キットとしては最終形とも呼べるクオリティである。
シリーズ名にもなっているFA(ファイティングアクション)は、本体の一部を専用パーツと差し替えることで劇中の決めポーズを再現する新機軸。通常の胴体をポーズづけのために大きく変形した胴体と交換したり、武器の付属パーツを取り替えたりする。サイズ的にも可動ギミックを盛り込みにくい中、決めポーズでディスプレイしておくことを重視する割り切ったギミックである。大胆な差し替えも駆使して劇中イメージを再現するこのアイデアは1/144スケールのガンプラのターニングポイントと言え、HGUCにも「メモリアルアクション」というかたちで引き継がれた。
プロポーション †
プロポーションは全般的に良好で、EW版のカトキデザインによる細身のプロポーションをよく再現している。
だが顔のパーツなど細部の表現にはまだ若干の固さが見られる。
関節 †
関節部のポリパーツはパーツ流用のトールギスIIIを除き、新規に開発されたPC-120を使用。保持力などは基本的にHGUCと同等だが、ヒジとヒザは平成3部作のキットと同様、ポリパーツが露出する仕様となっている(ガンダム本体が細身のデザインであったため、HGUCと同じようなプラ製の関節カバーはスペース的に不可能だったのだろう)。
当時としては最高レベルの可動範囲、保持力、剛性で、ポリパーツ同士の差し込みによって ヒザの二重関節部が後ハメ可能になったのが画期的。
手首もまるごとポリパーツだが、武器の持ち手、握り手、平手の左右それぞれが標準で付属するのが魅力。これも当時としてはディテールもよく、非常に画期的なことだった。
ただし武器持ち手は銃火器類の引き金に合わせて人差し指が飛び出した形状のため、サーベルなどを持たせるには不向きである。
色分け †
この時期のキットはユーザーが塗装することを前提にしているためか、色分けのためだけに細部を別パーツ化するという考え方はまだなかった。そのため、各ブロックは基本色一色で成型されており、可動やディテールのために必要な箇所以外はほとんどが別パーツ化されていない。シールの対応が不十分な部分も多い。
付属品 †
持ったときの見栄えをよくするため、ツインビームトライデントやヒートショーテルなど、武器のグリップが握り手と一体成型のものが登場。目的こそ異なるが大昔のガンプラにも採用されていたアイデアである。パーツの分割などにも工夫の跡が見られる。
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