HGUC グフカスタム

117　MS-07B3 グフカスタム　　2010年11月4日発売　1680円 (本体1600円)

総合○
シリーズ：1/144 HGUCシリーズ　(116 シナンジュ ← → 118 ガンダムXディバイダー?)

総評

旧キットの評価がHGUCシリーズ発足のきっかけとなった「あの」グフカスタムが、12年の時を経てリニューアル。当時不可能であったガトリングのシールドからの着脱など、様々な点がバージョンアップされている。単体としては普通に良キットだが、出来のいい旧HG版を踏み台にしての良作であるため○評価とした。
なお、ランナーにスイッチが存在していないため、旧HG版には存在した「グフフライトタイプ」のHGUC化は残念ながら絶望的と思われる。

プロポーション

劇中での強さを思い起こさせるがっしりした良好な体型。旧キットと比較して手足がひとまわり太く、同時に頭部〜胸部が扁平になり設定画の印象に近づいた。ただ、肩アーマー横の角は今までにないほどRがきつく、また細くなっている。これをよしとするかどうかで評価が上下するかもしれない。肩アーマーは旧キットと無改造で交換できるので、気になるなら入れ替えてみるとよい。
肩の付け根のポリキャップにカバーパーツが付属している一方で、股関節ブロックのアクションベース接続用の穴を隠すパーツは存在しない。
動力パイプはイメージより細く、パイプの一部が円筒形の連なりではなく斜めにカットされているように見えるが、これはザク系HGUCの宿命か。
関節やマニピュレーターが比較的プレーンな形状のため部品取り用としても重宝しそうだが、そのときは1600円という価格がネックになるだろう。

関節

首、肩の付け根、肩、上腕ロール、ヒジ、手首、腰、股関節ブロックの付け根、股関節、太ももロール、ヒザ、足首が可動。モノアイも頭部裏側のツメで動かせる。肩アーマーは旧キットと同様に肩ブロック外側のポリキャップで可動し、バックパックバーニアはボールジョイントでそれぞれマルチ可動。
特筆すべきは腰まわりのバージョンアップであり、フロントとサイドが分割され股関節の可動範囲が拡大されている。フロントアーマーは動力パイプの裏に隠れる部分で分割されており、左右が独立して可動。この工夫によって太ももを前に出すポーズがとれるようになった。ただし可動範囲そのものは大きくない。
肩の付け根のポリ隠しパーツは肩フレームとかみ合わせることができ、これを使えば重たいガトリングシールドを前に向けて構えることも楽にできる。角度が限定されてしまうが仕方のないところだろう。
サイドアーマーは動力パイプ基部が独立して腰フレームに直接接続されており、可動の際の干渉が少なくなった。
動力パイプは軟質樹脂製で腰のひねりにも追従するが、曲げるときのクリアランス確保のために設けられた切り欠きが気になる。
足首は近年のザク系によく見られる三重関節（足の甲が分割されているタイプ）で、大きく開脚してもある程度の接地性を保つ。
多彩な武器の保持力を優先したせいかヒジやヒザは挟み込み関節を多用しているが、ある程度塗装派にも配慮された設計となっていて、前腕部は接着が不要。太ももは関節ブロックと独立しているため、スネ側でフレームを切断しておけばスネ外装を接着・塗装した後での組み立てが可能。

色分け

水色、藍色、ダークグレー、メカグレー、クリアオレンジの5色成型。ホイルシールはモノアイと三連装ガトリング砲のセンサー部分のみ。
要塗装箇所はシールドののぞき窓の枠やヒザアーマーの裏、スネのダクトのフィン、ヒートサーベルの刀身ぐらいである。
腹部のオレンジのパーツはクリア成型なので、裏側からシルバーで塗装するかラピーテープを貼るなどしたほうが見栄えがよい。

武器・付属品

• 三連装35mmガトリング砲
  センサーと反対側、ガトリングシールドのグリップと干渉する部分（デザイン上では小指にあたる部分）が可動。
  ちなみに給弾ベルトはアサフレックス製で旧HGと全く同じパーツが使われている。
• ガトリングシールド
  シールドと分離できる（前半部と後部フレームの2ピース）が、フレーム前半の裏側にある肉抜きが目立つので注意。
  シールドは裏側にガトリングのフレームを接続するための受けがあり、三連装ガトリングを介さないと腕部に装備できない。
• ヒートサーベル
  シールドの裏側に収納可能。
• ヒートロッド（待機、展開状態）
  展開状態はリード線（黒色、長さ約20cm）と先端パーツの構成で再現。
• 握り手（左右）、サーベル用持ち手（右）、平手（右、「パー」の状態）、ガトリングシールド用持ち手（左）

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