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RG ガンダム

001 RX-78-2 ガンダム  2010年7月24日発売 本体価格2500円

シリーズ:1/144 RGシリーズ
 ( → 002 シャア専用ザク)

総合プロポーション関節・可動色分け・合わせ目ギミック武器・付属品

(レビュー投稿日:2017/03/26)

総合 ○

ガンプラ30周年を記念して発売された、リアルグレードシリーズの第一弾。発売日は旧1/144ガンダムと同じ7月24日。

実物大ガンダム立像をデザインの基本としつつ、RGシリーズの特徴である細かいパーツ分割や可動ギミックを盛り込み、1/144スケールのキットとは思えぬ高密度モデルとして、多くのユーザーに衝撃を与えた。
だがその密度がそのまま組み立てにくさや構造のもろさといったデメリットとして表れており、プラモ初心者にはとてもすすめられない。
特にパーツのポロリが多いので、可動しないものは接着、可動するものはボンドや瞬間接着剤での調整を強く推奨する。
シリーズのその後のラインナップではこれらの欠点が解消しつつあり、このキット単体では△評価だが、実験的なキットであることを加味して○評価とした。

プロポーション ◎

前述のとおり、お台場潮風公園→東静岡(→ガンダムフロント東京)と場所を変えて展示された実物大ガンダム立像をほぼそのまま縮小したようなプロポーションである。
同じく立像からデザインを流用したHG ガンダム Ver.G30thと比較した場合、頭部は大きく(ブレードアンテナは短く)、スネは太く、足は小さくなっているが、決してスマートさを損なうレベルではなく、きっちりとまとまっている印象。
各パーツの造形はHG系キットに比べてシャープに作られているが、スジ彫りがやや浅いので、ケガキ針でなぞってからスミ入れするとよい。

ランナーとパーツの間にあるゲートは通常ゲート、くさび形ゲート、アンダーゲートの3種類が部位によって使い分けられている。
しかしコックピットハッチ(C33)の左側など、目立つ部分にも関わらず太いゲートになっているところがあり、使い分けが徹底されているとも言えない中途半端な設計に疑問符がつく。
それ以外の部分もしっかり処理しないとパーツ間に隙間ができる場合があるので、確実な作業が求められる。RGシリーズの中でも外装の分割が特に細かいこのキットではそれが顕著。

関節・可動 △

半組み立て済みのフレーム、アドヴァンスドMSジョイントをランナーから切り出し、そこに外装をパズルのようにはめ込んでいくのが組み立ての基本。

開脚時の接地性はそれほどでもないが、それ以外の部分の可動範囲は広い。ヒジ、ヒザとも180度近くまで曲がり、肩関節基部も前後左右に動かせる。ハンドパーツは可動式で、このサイズながら指の第二関節まで動く。
腰フレームはコアブロックを内蔵しつつ前傾姿勢をとらせるため前後に歪む新ギミックを採用している。
いずれも精密なつくりのため、可動させる場合はゆっくりと慎重に行う必要がある。
ヒザ関節に折れやすい部分があるのと、腰アーマーや指の根元のボールジョイントが小径ゆえにポロポロはずれるのが難点。スライド可動する上腕やヒザの外装、肩アーマーもポロリしやすい。
スライド可動は外装に大きな隙間ができるため、人によって好みが分かれる。
また、バックパック外装やバーニア上部のフィンといった細かい部分も可動する。

色分け・合わせ目 ◎

パーツごとに色分けされた立像のカラーリングを成型色で再現してあり、基本的に部分塗装の必要はない。
カメラアイは黄色パーツの上に無色クリアパーツを重ねる構成で、必要に応じてリアリスティックデカールを貼るようになっている。

合わせ目は本体はもちろん、ライフルやバズーカも含めてもほぼ出ないという超絶設計。

ギミック ◎

コアファイターがコアブロックに変形、ガンダム本体に収納できる。
先に出ていたMG2.0のものと比べると、ミサイル展開ギミックがない、主翼のヒンジが1ヶ所、キャノピーの開閉方式が設定と異なるといった違いはあるが、このサイズで差し替えなしの変形を実現していること自体に意味があるといえよう。
ランディングギアのみ着脱式での再現。

武器・付属品 ○

  • 握り手(左右)、可動手(左右)
  • ビームライフル
    フォアグリップが可動し、両手持ちができる。
    シールド内にマウント可能。
  • ビームサーベル
    保持用の穴ありタイプと手持ち用のダボ付きタイプが2本ずつ付属し、バックパックにマウントできるほか、前者はシールド内にもマウント可能。
    ビーム刃はなぜか1/100キット並みのものが付属しており、どう見ても長すぎるので、他の1/144キットから流用したほうがいい。
  • ハイパーバズーカ
    グリップが可動し、肩に担ぐことができる。
    腰後ろのマウントラッチにマウントすることも可能。
  • シールド
    前腕外側の隙間と手に持たせたグリップの2点で保持。
    裏にライフルやサーベルを取りつけられる。
  • アクションベース2対応パーツ
    腰後ろのマウントラッチに取りつけて使用。
    つまり、ベース使用時はバズーカをマウントすることができなくなる。
  • コアファイター+ランディングギア
  • 非変形コアブロック
    コアファイターを内蔵しない場合にガンダム本体に収納しておくもの。腹部の可動範囲がアップする。
  • 1/144 アムロ・レイ
    パイロットスーツでの立ち姿。
    コックピットに座らせるフィギュアは残念ながら付属しない。

東静岡に立像が設置された時期の発売であるため、付属のリアリスティックデカールでは潮風公園版か東静岡版のマーキングしか再現できない点に注意。
GFT版のマーキングはRGガンダム Ver.GFT?にのみ収録されている。

補足(アドヴァンスドMSジョイントについて)

 組み立て済みのABSとPP(ポリプロピレン)の多素材複合成型ランナーからフレームの芯となるアドヴァンスドMSジョイントを切り出し、関節カバー他メカパーツを取り付けることでフレームを再現する構成。MG ガンダム Ver.2.0のフレームの小型化・進化版と言える。

 肘、膝以外はボールジョイント接続でブロック毎に分解可能。肩、股関節の横方向への振り上げもボールジョイントである。可動方向が限定されているため普通に動かすには問題ないが、個体差で保持力が異なることがある。

 PP素材は塗料が乗りにくい、微細なパーツが多数かつクリアランスもギリギリ、さらに負荷がかかりやすい構造のため、塗装する場合は塗料の選定や細心の注意が必要。いっそリアリスティックデカールをきっちり貼り込む方が良いだろう。




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