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MG Hi-νガンダム

095 RX-93-ν2 Hi-νガンダム  2007年2月24日発売 7350円 (本体7000円)

総合△ 関節○ ギミック○ 武器○

総評

小説「機動戦士ガンダム逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン」版のνガンダムを、出渕裕氏による新設定画で公式化、及び立体化したキット。マイナーな機体の商品化に際してデザイン画が新たに描き起こされることは今日では普通のことであり、そもそもMGもリファイン画を元に立体化するシリーズだが、サンライズまでも巻き込み各誌上で大きく「公式化」と喧伝されたことはガンプラ史上でも過去に例がない。
このHi-νという機体はあくまでも「小説版のνガンダム」であり、近年ゲームの設定などにより定着した「νガンダムの発展系、完成系MS」ではないので注意。
(TV版ウイングガンダムゼロに対するEW版ウイングガンダムゼロと同じ関係)

従来のイメージを一新する新デザインは大きな波紋を呼んだが、アクションモデルとしての完成度は高い。またストライクフリーダムFB版と同様に、スタンドとエフェクトパーツでファンネルの攻撃形態が演出できる他、プロペラントタンク基部にはメッキ処理が施されている。
しかし、それらオプションパーツの必要性があまり感じられず、出来も非常にチープで単なる価格の水増しであるような印象を受ける。本体のボリュームのなさと合わせると7000円という定価はかなり割高感が強く、仕様の煮詰めや各可動部の調整も甘い。価格の正当化のために無理に1サイズ上の箱を使っているのではないかとさえ感じる。
旧デザインに思い入れのある人からは不評を買い、新規ファンを開拓するには値段が高いという、誰に向けて売りたかったのか分からないキットになってしまった。

プロポーション

公式化にあたり新設定画ではνガンダムにより近い体型のスマートなプロポーションとなっている。これにキットの仕様を合わせて考えると、SEED以降の新規ファン層向けの可動範囲を重視したアクションモデル的性格の強いアレンジと考えられる。
ガレージキットや様々な作例で培われてきた重厚でマッシブなイメージはなかったことにされ、画一的かつ安直なアレンジには不満の声も多い。また背負い物(特にプロペラントタンク)の貧弱さも気になるところ。

キットはその新デザインにヒーローロボ的アレンジを多少加味して立体化している。各部の面構成には旧デザイン的なテイストも一部盛り込まれているものの、やはりアレンジが唐突で安直な感は否めない。だがアレンジの方向性を別にすれば、カッコイイ系の良好なプロポーションでまとまっていると言える。
銀色の成形色のパーツはウェルドラインが目立つため少々安っぽく見えてしまう。
コクピットハッチ周辺には正しく組み立てても隙間ができる。
シールド表面の色分けはすべてパーツ分割によるもの。

関節

やや柔らかめではあるが、武器の保持には問題ない。
仰け反り防止ストッパー付きの腹部間接、股関節のスライド機構、スネアーマーを含む脚部装甲の連動スライド機構など、今までのMGの集大成といった感じで非常に広い可動範囲を持つ。
ただし首が上下に振れない、シールドが前腕固定方式のみで回転ができない、ヒザがビシッと伸ばせずに常に軽く曲がった状態であるため立ちポーズが決まらない、ファンネルポッドが横方向にしか動かないなど、肝心な所で詰めの甘い部分も目立つ。

ギミック

フィンファンネルは折り畳めてファンネルポッドへの着脱も可能だが、保持力が弱い。
ファンネルポッドの可動は横方向と回転、プロペラントタンクは基部の回転のみ。どちらも表情が付けにくく、せめてファンネルポッドは関節を増やすなりボールジョイントにするなりして欲しかったところ。
コクピットハッチは首の後ろから大きく開くが、可動部の調整が悪いのか、閉じたつもりでも隙間ができてしまう。
ファンネルポッドと左腕にビームサーベルの収納ギミック。
その他に右腕のバルカン砲や足裏のランディング・ギアが可動する。

武器・付属品

  • ビームライフル
  • ニュー・ハイパー・バズーカ
  • ビームサーベル×3(標準タイプ×1、前後にビーム刃が付くタイプ×2)
  • フィンファンネル×6
  • シールド
  • フィンファンネルビーム発射エフェクトパーツ×12(PET素材)
  • フィンファンネルバーニア噴射炎パーツ×6
  • フィンファンネル保持用軟質クリア棒×6
  • 展示用スタンド(アムロのパーソナルマークをモチーフとしたもの 角度変更可能)
  • 1/100パイロットフィギュア(座/立)
  • ガンダムデカール、マーキングシール




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